2013年2月24日日曜日

昨年末に気づいた2点

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既に50日くらい経ってしまいましたが、昨年末に気づいたこと2点を掲載します.統計力学や物性の話題です.wikipediaの英文の記事に関してです.

昨年末に気づいた2点

5 件のコメント:

  1. 以下は、3 Jan 2013のコメントです.

    1、Chern-Simons理論

    この記事は、英語版で小さな論争があって、「Chern-Simons理論はWittenさんが導入した」とい記述があった.確かに貢献は偉大でゲージ理論とCSを結び付けて、膨大な位相不変量(結び目不変量)を発生させた功績は、偉大としか言いようがない.しかし、名前の通りChernさんとSimonsさんの1974年の論文での導入がが最初です.

    1940年代には微分幾何と代数トポで特性類という考え方があり、微分可能多様体の大域的な曲がり方を平坦バンドルの接続で表すことができないかという観点でChern-Weil理論というのが建設された.この理論の必然的な結果としてCS形式がでてきた.Chern-Simonsの論文のイントロの冒頭に『境界項』について記載されていて、これは組み合わせ的なトポロジーからは出てこない項であるとシッカリ書いてある.

    これを英文版に書いてみたはいいものの、肝心のChern-Weil理論の記述が簡単な記述しかなくリンク先をどうしたものかとなってしまった.こっちも頑張ったほうが良いかもしれない.

    2、位相弦の理論

    これは、無定義用語が多すぎる.正直、私がみてもリンク先の記載が意図とマッチしていない.少し修正をいれたが、追いついていない.文献ももっていれるべきと思う.

    典型例が『B-場』という言葉.これは『Kalb-Ramond Field』へリンクされているが、ここにはKalb-Ramond Field場は記載があるがB-場はない.というか、他のところにたくさんの記載があり、そちらを参照することはできない.H-fluxも飛ばし先がない.Kalb-Ramond場へリンクが張られている.他にRamond-Ramond場という記事が英語版にはあるので、後で問題になっているB-場の記載があちこちの記事になってしまったというのが真相だろう.

    日本語版には、何も関連する記事がないので、Kalb-Ramond場にB-場やH-fluxの説明を日本語で入れるのが現実的な方策と考えている.電磁気学から持ってくればいいだけだし、p-formの説明もここでやってしまえばよいと思う.英文を日本語化する優先項目があまりに多い.

    3、de Rham cohomology

    この項目は、最もあってしかるべき項目であるが、何故か日本語版にはない.半年以上前から、複数の方から日本語化すればとの奨めをいただていることもあり実現させた.これも他の項目のリンクが問題.登録してから気付いたのだが、調和形式とHodge理論がない.Kahler多様体がない(そもそも複素多様体がなかったので記載したら、クレームをいただいた)微分形式の面白いところがないのだ.これは日本人の数学への見方を示しているようで恐ろしくなった.

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    1. この件は、記事を改めました

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  2. ということで、「Hodge予想」を日本語化しました.その前提としては、Kahler多様体などを日本語化しました.

    関連で、日本語化していない部分は、

    1、「Hodge予想」の中のAbel多様体に関連するパラグラフ
    (これは英語版を検討中です.)

    2、「Hodge構造」
    (これも検討中です.)

    24 Feb 2013

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  3. 本文中の二番目の話題、topological defectとHomotopy groupの話題は、

    KLÉMANさん、MICHELさん、TOULOUSEさんの

    CLASSIFICATION OF TOPOLOGICALLY STABLE DEFECTS IN ORDERED MEDIA

    TOME 38, 15 MAl 1977, PAGE L-195

    のほうが単刀直入に書いてある.

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  4. 5月になって、準結晶という話題がIASのサイトに現れている.Dysonの「Birds and Frogs」を引用しています.これも形は異なるが、相転移の問題とRiemann予想の問題を関連付けているので、この記事の話題になっていくのだと思います.

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