2013年12月26日木曜日

数論の話題から

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一見、物理と関連がなさそうに思える数論の話題が増えてしまいました.これらをまとめて、メニュー化しました.

1、Terence Taoさんの講演の板書の日本語化、この講演は40分程度の短い講演でしたが、多くの深い話をされています.Green-Taoの定理は、題目くらいしか知らなく遠い存在とおもってましたが、非常に近いところにあることを実感しました.しかも深い内容を持っている.

Terence Taoさんの講演『素数の持つ構造とランダム性』

2、同じくTerence Taoさんのブログの日本語化

ZhangさんのLecture-I「曲線上の有理点オーバービュー」

ZhangさんのLecture-II「Gross-Zagier 公式とBSD予想」

ZhangさんのLecture-III「三重L-級数と有効Mordell予想」

3、志村谷山予想が証明されるときの興奮を伝えるDarmonさんの文章の日本語化

全志村-谷山予想の証明のアナウンス(その1)

全志村-谷山予想の証明のアナウンス(その2)

4、解析的整数論に関係した、2つの予想の簡単なまとめ

双子素数とGoldbach予想について

Waringの問題について

5、ABC予想の証明を望月先生が公表した後の私の文書.これはFermatの最終定理と同時にMordell予想などBSD予想へ連なる数々の予想にとっても重要なことではということを言いたかった文書.

ABC 予想と Fermat 予想、Mordell 予想

2013年12月22日日曜日

Terence Taoさんの講演『素数の持つ構造とランダム性』

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2007年のUCLAでのTerence Taoさんの一般向けの講演を、板書を日本語化しました.四則演算の知識しか仮定しない講演ですが、しかし、広い話題であり、直近のご自分の仕事まで話をされています.

素数の持つ構造とランダム性(日本語)

元の講演はyoutubeに公開されていて、URLは以下です.

Terence Tao: Structure and Randomness in the Prime Numbers

2013年12月2日月曜日

第十二回目数理物理セミナを行いました

2013年12月1日、数理物理セミナ第十二回目を行いました.テーマは、『フラクタル的素数モデル』と『代数幾何の面白さ(続)』です.

1、『有限個素数による自然数のフラクタル的モデルの構築とそのモデルでの素数の諸性質』  小西さん
2、『代数幾何の面白さ(続)』                                          横山

1、の資料は整理中です.

   しかし、補足で『双子素数とGoldbach予想について』は、一般的な事柄ですので、公開します.
   双子素数とGoldbach予想について

2、の資料は、代数幾何の面白さ(続)

  ※『(続)』とは、2013年9月8日に、勉強会を非公式に行っています。このときの記事は.
  数理物理セミナ勉強会(9/8)

双子素数とGoldbach予想について

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双子素数とGoldbach予想について、今年の春に進展があったようです.ご存知のように、この2つの伝統的な問題は現在、証明しようとの努力が続いていますが未証明です.経緯を簡単にまとめました.本資料は、数理物理セミナ(2013年12月1日)に使用したものです.

双子素数とGoldbach予想について

2013年11月7日木曜日

Schimmrigkさんの講義 III

Schimmrigkさんは、数論幾何をベースとして弦理論の研究をされておられますが、前の講義ノートを公開して以降、2年以上何もしていないので、2012年から2013年にかけてどのようなことをやられているのかを紹介したいと思います。

話題は2つあるようです。
 1、弦のモジュラ形式から、時空が出現すること---この点は、前の論文の内容ように思えます.
 2、余剰次元の探索のための保型ブラックホール---この点が新しい内容かもしれません.

1、の内容は、下記の論文の前半部分で、
Emergent spacetime and black hole probes from automorphic forms

2、の内容は、同じ論文の後半部分で、
Emergent spacetime and black hole probes from automorphic forms

ほかにエッセイが出ていて、2の話題を扱っています.
Black Hole Probes of Automorphic Space

ご存知のように、物理学というよりも数論幾何にみえます.

2013年10月28日月曜日

2+1次元重力と臨界CFT

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2+1次元重力の提起している問題が何か、再度、整理します.

0、1998年にStromingerさんが、ブラックホールのエントロピーとの関係で提案[1]されていることです.Brown-Henneaux[2]により1986年に提出されたAdS/CFTのさきがけとも言える理論があり(必ずしも(2+1)次元でなくとも成り立つ論理です)、負の宇宙定数をもつAdS空間とCFTが対応するということが言える.また同年にCardyは、Cardy公式(Cardy-Verlinde公式として一般化された)[3]と呼ばれる公式を発見し、Virasoro代数とAdS空間の対応を示しました。 1、Wittenさんの1988-1989年の『2+1次元位相重力はChern-Simons理論である』という議論がありました.これが位相的場の理論と結び目理論との結合を結びつけていて、さらには、BPS状態の数え上げということもこの議論の延長といえるのではないだとうか.1980年代の終わりに、[4][5]で確立されていく.

2、しかし、そのあとに2007年にWittenさんが、[6]でMoonshineとの関係を提起した.ここで重要なことは、ストリングを全く使わなくともAdS/CFTが登場することではないだろうか.このベースとしては、

    ☆ BTZブラックホールの発見(1992)
    ☆ AdS/CFT対応の発見(1997)

がある.これをめぐるブログを、

    Wittenさんの2+1次元重力理論

    Wittenさんの2+1次元重力理論(続)

    (Wittenさんの)2+1次元重力

に紹介しています.

3、Maloneyさんとの共著論文[7]をめぐって

この論文では、2のWitten論文を受けてのものであるが、共形場理論に対応する「相関函数が存在しない」ということをどのように解釈するかということを提起しているのだと思う.これをめぐるブログは、

    (Maloneyさんの)2+1次元重力

    臨界共形場

に紹介しています.

4、そのあとにMathew群M24に関連する話題

本記事の内容は事前予告なしに書き変わり可能性があります.

【参考文献】

[1]、A. Strominger. Black Hole Entropy from Near-Horizon Microstates arXiv:hep-th/9712251

[2]、J. D. Brown and M. Henneaux. Central Charges in the Canonical Realization of Asymptotic Symmetries: An Example from Three-Dimensional Gravity. Commun. Math. Phys., 104:207–226, 1986.

[3]、J. L. Cardy. Oprator content of two-dimensional conformal invariant theory Nucl. Phys. B 270 186, 1986

[4]、A. Achúcarro and P. Townsend, "A Chern-Simons Action for Three-Dimensional anti-De Sitter Supergravity Theories", Phys. Lett. B180 (1986) 89

[5]、Witten, Edward (19 Dec 1988). "(2+1)-Dimensional Gravity as an Exactly Soluble System". Nuclear Physics B 311 (1): 46–78.

[6]、E. Witten, “Three-Dimensional Gravity Revisited,” arXiv:0706.3359 [hep-th].

[7]、A. Maloney and E. Witten, “Quantum Gravity Partition Functions in Three Dimensions,” arXiv:0712.0155 [hep-th].

2013年10月20日日曜日

昨年末に気がついた2点(その2)

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既に10ヶ月くらい経ってしまいましたが、昨年末に気づいたこと2点を掲載します.統計力学や物性の話題です.一つは松原函数のことであり、今一つはトポロジカル欠陥のことです.二つ目の話題について、すでに1970年代にホモトピーと位相欠陥の話が、凝縮系物性論で知られていたことに、驚いています.関連する話題のノートの一部で、日本語版Wikipediaに登録した内容の部分と、差し支えないと思われる一覧表だけ、前のものに追加して掲載します.

昨年末に気づいた2点(その2)

2013年10月10日木曜日

Wikipedia日本語版の代数幾何学の記事

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日本語版のWikipediaの中で代数幾何学に関連する記事(項目)があまりに少なく、『草も木も生えていなかった』状態でした.少しは項目を増やそうと考え、英語版のWikipediaの記事より、いくつか日本語化しました.時間がかかましたし、記事の粒は揃っていませんが、少しは『こけが少し生えた』のではと思っています.これらは有機的につながっているのですが、便宜的に下記のように分けさせていただきました.

なお、関連する項目は、下記に上げる日本語版の代表的な記事からたどってください.

1、代数多様体の分類理論:

小平次元

関連記事たくさんあります.例えば、『極小モデル』『飯高次元』『双有理幾何学』などなど、

2014年4月:『小平次元』という命名について、記事に事実と異なる記載があり、訂正いたしました.経緯については下記を参照願います.

再び小平次元について

2、代数幾何学の基本的理論:

アフィンスキーム

射影スキーム

これら2つは代数幾何に欠かせない考え方ですので、HartshorneやRed bookのほんのさわり程度にはまとめています.他には、『幾何学的不変式論』など、現在進行中です.

3、Riemann-Rochの定理:

リーマン・ロッホの定理

この定理なしでは代数幾何学が成立しないような重要な定理で、他に関連する記事は、『曲面のリーマン・ロッホの定理』『豊富なラインバンドル』『モジュライ空間』などなど

4、具体的な例、と基礎となっている理論:

代数曲線

基礎となっている理論としては、『代数曲面』『セール双対性』『GAGA (代数学)』『標準バンドル』『交点数 (代数幾何学)』『交叉理論』などなど

5、数理物理との関連:

ホモロジカルミラー対称性予想

これはミラー対称性との関連です。『数え上げ幾何学』『安定写像』『グロモフ・ウィッテン不変量』『量子コホモロジー』などなど

『ホモロジカルミラー対称性予想』(英語版は”予想”は入ってないがあえていれました)は、Hodge Diamondに注力した書き方をしているが、これは追記せねばならないと思っている.一つは、2次元のワールドシートの存在(シグマモデル)を意識した書き方をしないと本質をいったことにならないのではないかと思っている.二つは、一つ目と関連するが、Calabi-Yau/Landau-Ginzburg対応と呼ばれる対応について解明が進んでいるので、これについての概要を記載すべき、三つ目は幾何学的Langlandsのホモロジカルミラー対称性版があるからこれを紹介する必要があると思っている(これはS-双対へとつながっている)現在議論が進行しているものもあるが、記事化すべき段階ではないかと思っている.

他に、ミラー対称性 (弦理論)という記事があります.

ミラー対称性 (弦理論)

本ページは予告なしで書き換えさせていただきます。

2013年10月8日火曜日

Polchinskiさんのインタビュー記事(後半)

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ブラックホールのファイアウォールパラドックスについて、Polchinskiさんのインタビュー記事の日本語化の後半です。Polchinskiさんは、ブラックホールのFirewallパラドックスを提唱している立場です.少し古い記事ですが、今回はファイアウォールパラドックスの説明で、

・Hawkng輻射は純粋状態であること

・有効場理論(EFT)でHawkng輻射により情報が持ちだされること

・ブラックホールへ落ち込む観察者は地平線ではドラマは起きない

の3つを同時に満たすことはできないことを指摘しています。

Joe Polchinski on Black Holes, Complementarity, and Firewalls(後半)

原文は:Joe Polchinski on Black Holes, Complementarity, and Firewalls

2013年10月7日月曜日

Polchinskiさんのインタビュー記事(前半)

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ブラックホールのファイアウォールパラドックスについて、Polchinskiさんのインタビュー記事の日本語化の前半です。Polchinskiさんは、ブラックホールのFirewallパラドックスを提唱している立場です.少し古い記事ですが、Hawkingさんの提唱した情報パラドックスの話題から記載されています.今回はブラックホールコンプレメンタリティ(相補性)のところまでで、ファイアウォールパラドックスは次回にします.

Joe Polchinski on Black Holes, Complementarity, and Firewalls(前半)

原文は:Joe Polchinski on Black Holes, Complementarity, and Firewalls

2013年10月5日土曜日

「ブラックホールファイアウォールパラドックスの幕は下りた」 Science Newsの記事

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ブラックホールのファイアウォールパラドックスの幕は下りたとするScience Newsの記事を日本語化します。

おそらく、この記事の中にもあるように、一風変わった(spooky)エンタングルメントが重要なキーとなっていることは事実のようです.ただ評価が確定しているとは思えません.

また、最新の結果も問題なのですが、それ以上に、1970年代からHawkingさんの提唱しているブラックホールを巡る【情報パラドックスとは何なのか】という問題こそが重要な問題なのだと思います.

ブラックホールのファイアウォールパラドックスのカーテンは下ろされた

原文は:"Curtains Down for the Black Hole Firewall Paradox: Making Gravity Safe for Einstein Again"

2013年9月22日日曜日

第十一回目数理物理セミナ(飯高茂先生(元学習院大学教授)によるレクチャー)


2013年9月21日、第十一回目の数理物理セミナとして、タイトル『代数曲線の幾何学』のセミナを、講師として飯高茂先生をお招きして行いました.多くのトピックを交えながら、

・円錐曲線が代数幾何学の原点にあり、すべて(複素射影空間内の)直線に双有理同値となること
・代数多様体の双有理分類は種数から始まり、複素次元1(代数曲線)では種数と双有理同値分類が一致すること
・複素次元2(代数曲面)では、種数だけでは双有理分類を識別できないこと
などの話をされ、

・小平次元
・交点数の理論
・有理曲線とは
・代数曲線のd次曲線の例
・クレモナ変換の重要性
・ネーター公式
・加法公式(小平次元のファイバー空間における)
・極小モデル
・対数的微分形式
・最新の話題
を講義していただきました.

今回、講義ノートはありません.

日本語版Wikipediaの関連が非常に密接な記事を2つだけリンクを紹介します.

小平次元 (日本語)

双有理幾何学 (日本語)

2013年9月16日月曜日

ブラックホールのファイアウォールについて

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1974年にS. HawkingさんがブラックホールのHawking輻射を提案すると同時に情報パラドックス問題を提起しました.2004年頃にこの問題は、おそらくAdS/CFT対応の提案に氏が同意されて、このことから、『賭けに破れた』としたように思われました。詳細部分はともかく、大筋では情報はブラックホールの事象の地平線に堆積していて、これがHawking輻射となるとの理解でよいと考えていました.ところが、2012年の8月頃に、ブラックホールのFirewallの問題が再び脚光を浴びていることを知りました.しかも、詳細ではなく根本的な問題を提起していると思われますので、記事にしました。

1、Hawkingの提起した情報パラドックス
1970年代初期に、ブラックホールの力学が熱力学に類似している(第一法則、第二法則、第三法則、宇宙検閲官仮説)ことが指摘され、この中からブラックホールのエントロピー公式が求められました。1976年にHawkingは、ブラックホールの蒸発するときに、ブラックホールが持っている大量な情報はどうなるのかという非常に重要な疑問を提起しました。[7]

2、ブラックホール相補性
主要にはHawkingさんとSusskindさんの間の論争として、ブラックホールの中に蓄えられた情報は決して出て来れないとする研究者と、ブラックホールの地平線にPlanck定数ほどのところに広がるメンブレーンに情報が堆積するとする理論との対立です。1993年にSusskindさんは論文を発表し、一言で言うと「ブラックホールの相補性」として、ブラックホールに落ち込む観察者は何も特別なことは観察できない(物理法則は何ら変化がない)が、外側の観察者からみると、ブラックホールへ落ち込む観察者は時間が極端に遅れ、広がった地平線に電荷のように堆積するように見えるというもので、このことは検証しえない(双方を同時に立証することができない)という理論です。([1]に初等的な説明があります。ただしSusskind著であるから、Susskindさんの立場)
他方、1997年にストリングの立場からAdS/CFT対応が提案されました。ホログラフィック原理が信憑性をもってきてます。

3、AdS/CFT対応と2004年のHawkingの宣言
おそらく、AdS/CFT対応の主張にHawkingさんが同意したのだと思うが、2004年にHawkingさんは誤りを認めました。[6]Hawking氏の議論も賛否両論があるのだが、宣言が早すぎたのではという専門家もいる。それは同時から、情報は失われる説の人々からは反対をしていましたし、情報は地平線(拡張された地平線)に堆積するという説の人からも反対が出ていました。

4、ブラックホールのFirewall説の意味
私は2012年の8月頃に、Polchinskiさんらが新しい議論が始まったことを知りました。Boussoさんの講演やAPMS論文をめぐる論争が始まったことを知っておりましたが、理解できずにそのままとしていました。この8月になってから、NatureやNewYorkTimesにこの話題が投稿され、読んでみると根源的な問いを発しているように感じられました。
Firewall仮説は、ブラックホール相補性のように、量子重力的である。ブラックホール相補性は(部分的には)一度充分に大きな量のHawking輻射を始めるとブラックホールの混合量子状態が遠くに輻射されたHawking輻射の状態と非常に大きなエンタングルメントとなるという予想から来きます。
この仮説の元となっている論文は、Winterbergさんの[8]で、ここでの主張は、量子重力の正しい理論はゼロ点真空エネルギーを無視しできない。ゼロ点真空エネルギーはPlanckエネルギーでカットオフされなければならないので、新しい座標系を作り出します。Lorentz不変性は高エネルギーで破れて、座標系を作り出します。そこではゼロ点エネルギーが残り、新しく作られた座標系では光の速度で事象の地平線に近づいたり、横切ったりしたとき、安定な平衡にある物質を保存する楕円型微分方程式が、平衡を持たない双曲型微分方程式へと変貌し、宇宙のガンマ線バスターで観測されているように、すべての物質が情報 を失ったり、ユニタリ性を失ったりすることなくガンマ線となる。という主張のようです。
このことを根拠として、2012年にAlmheiri, Marolf, Polchinski, とSullyの各氏[9]により、ブラックホールの相補性に中の不整合のように見えることへの解決として、Firewall仮説が提案されました。[9]この提案はしばしば"AMPS" firewallと言われ、2012年の論文の著者の頭文字をとっています。この主張はHawking氏のそれとは、大きくかけ離れています。大栗先生の文章を引用すると、『ブラックホールに近づいた観測者が、事象の地平線を通り越すときに何も特別なことが起きないとすると矛盾が起きる。それを避けるために、地平線のところが高温になっていて、観測者は焼き尽くされてしまうのではないか。地平線は防火壁なのではないか、というのです。』
また、このFirewallの主張はエンタングルメントエントロピーの仮説と一体化しています。

5、エンタングルメントエントロピーとの関係
Hawkingの提起した情報パラドックスの論争のときは、遷移行列の純粋性と混合性が問題(ユニタリ性)となったが、もう一つエンタングルメント(量子的もつれ)とそのエントロピーがある。
このエンタングルメントエントロピーのわかりやすい説明は、私のブログにずいぶん前にポストしていた、

『量子エンタングルメントをもった時空の構成』

というMark Van Raamsdonkさんの arxiv:1005.3035 の全訳を掲載しています.この主張が、Firewall仮説と同等の主張ということのようです.[10]

このあたりの話題が、この8月に[4][5]に掲載されています.

追記:しかし、量子エンタングルメントを考慮した上でも、Firewallパラドックスは誤っているのではというBraunsteinさんらの意見もあります.[11]

追記:次の参考資料(Scientific American December 21, 2012)も追加します.[12]

【参考文献】

[1]、『ブラックホール戦争』Susskind著、日本語訳あり

[2]、大栗先生のブログ「ブラックホールの防火壁」2012年12月20日にわかりやすい説明があります。

[3]、Wikipediaの記事、"Firewall (physics)" "Black hole complementarity" "Black hole information paradox"

[4]、Nature(ONLINE版)"Theoretical physics: The origins of space and time" Zeeya Merali署名の28 August 2013の記事

[5]、NewYorkTimes(ONLINE版)"A Black Hole Mystery Wrapped in a Firewall Paradox" By DENNIS OVERBYE Published: August 12, 2013 の記事

[6]、S.Hawking "Information Loss in Black Holes"

[7]、S.Hawking "Particle Creation by Black Holes" Commun. Math. Phys. 43 (3): 199-220.

[8]、Winterberg, Friedwardt (2001 Aug 29). "Gamma-Ray Bursters and Lorentzian Relativity". Z. Naturforsch 56a: 889–892.

[9]、A. Almheiri, D. Marolf, J. Polchinski, and J. Sully (2012). "Black Holes: Complementarity or Firewalls?," arXiv:1207.3123 [1]

[10] Mark Van Raamsdonk "Building up spacetime with quantum entanglement"

[11] "Curtains Down for the Black Hole Firewall Paradox: Making Gravity Safe for Einstein Again"

[12] "Black Hole Firewalls Confound Theoretical Physicists"

2013年9月14日土曜日

飯高茂先生(元学習院大学教授)によるレクチャーのご案内

放送大学在学の社会人を中心に数学、物理学の勉強をしています。通常はプライベートに勉強会を開いておりますが、今度、飯高茂先生にレクチャーして頂けることとなり、メンバーだけで聴くのも勿体なく、一般の関心ある方へもご案内することにしました。振るってご参加下さい。参加ご希望のかたは、下記の連絡先へ事前に連絡ください。

                -記-

  日時:     9月21日(土)  13時 ~ 17時
  場所:     放送大学

  レクチャー内容: 代数曲線の幾何学

    大学1~2年レベルの線形代数、微積分程度の予備知識を前提に誰にでも分るよう話を進めて下さることになっています。

  参加費: 無料です。ただし、資料がある場合、実費にて希望者へ配布します。

  連絡先: perspectives21-lec0921(アット)memoad.jp
    ((アット)は'@'に置き換えてください)

2013年9月8日日曜日

数理物理セミナ勉強会(9/8)

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数理物理セミナで、公式のセミナは内容が重すぎて、話し手も聞き手も負担が大きなことから、少し砕けた話題、標語的には「トピック的」「雑談風」に議論の場を設定しました.テキストは「数え上げ幾何学と弦理論」Seldan Katz著、清水先生の訳を使いました.私はこのテキストの最終目標である『数え上げ幾何学』の問題の代数幾何的側面から必須の内容である。
  ・古くからある円錐曲線や双対性の話題
  ・ミラー対称性
  ・種数の話題と代数多様体の分類問題
  ・Bezoutの定理、交点数
  ・数え上げ問題の起源
  ・Kontsevich-Maninの定式化
の話題を提供させていただきました.レジュメを以下に示します.他には、テキストの全体の紹介と、物理的側面から『局所化』の話題がありました.

準備した項目レジュメ: 代数幾何の面白さ(9/8勉強会)

2013年9月7日土曜日

英語版Wikipediaの『ミラー対称性 (弦理論)』『AdS/CFT対応』の内容の大幅な更新について

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Wikipedia英語版の『ミラー対称性 (弦理論)』という記事が9月にはいってから、内容が大幅に更新されています.観点がまったく『数学的』になっていて、記事としてまとまってはいると思うのであるが、以前の『物理的』観点からの『ミラー対称性 (弦理論)』の内容とは異なったものとなっている.

日本語版はすでに、この新しい記事を日本語化してあります.さらに、以前の『物理的』な観点からの記事は、『付記』として記事の最後に以前のままの記事を残してあります.ご覧いただければすぐにわかります.

10 Sep 2013 英語版note欄に、1st Aug 2013 version を復活させました。決して、今の英語版の記事が悪いと思っているわけでもないのであるが、物理的な視点が削除されていることが残念でそのようにした.ミラー対称性の考え方自体は、物理から来ているわけであるし、重要な考え方であるBatyrev-Borisov構成や、弦双対性の話題を削除してミラー対称性の流れは出てこないのではないだろうか.

14 Sep 2013 前の1st Aug 2013バージョンを、『付記』からノート欄へ移動しました.14日時点の英語版への更新分すべてを日本語版に反映しました.確かにまとまった記事になっています.

26 Oct 2013 『AdS/CFT対応』という記事も英語版が大幅な変更となりました.いくつか論争もあったようですが、現在は落ち着いたので、丸々日本語化しました

Mirror symmetry (string theory)(in English)

ミラー対称性 (弦理論)(日本語)

AdS/CFT correspondence(in English)

AdS/CFT対応(日本語)

2013年8月25日日曜日

数理物理セミナ第十回目

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2013年6月30日、第十回目の数理物理セミナとして、タイトル『場の量子論と散乱振幅』のセミナを、講師として阿部泰裕さんをお招きして行いました.ここに『講義ノート』は下記のに掲載してあります。元の講義ノートは英文ですが、各段落ごとに意図がわかるように、日本語でも簡単な説明を付けくわえております.講義ノートの整理に手間取り、公開が今になってしまいました.

講義ノート: QFT and Scattering amplitudes

1、場の量子論の全体の流れが明確に記述されていること
2、Heisenberg代数が、Schwingerの作用原理から変分により導出できること
3、n-点相関函数が摂動論なしで導出されていること
4、電磁場を例としているが、非可換ゲージ場に対しても明確な方向性を与えている

が主要な特徴だと思います.

有意義なセミナをありがとうございました。

数理物理セミナのリンク先は、
第十回数理物理セミナ(阿部さんのタイトル「場の量子論と散乱振幅」)

なお、数理物理セミナ番外(5/26)は事前の勉強会でした.

2013年8月17日土曜日

素粒子物理の項目

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1、VafaさんのF-理論からの「GUTと幾何学」

おそらく、数学者向けの『期待をこめた講演の内容の文章』KMS行列や3世代問題にスポットを当てるための、F理論とその数学敵な基礎の確立を、、が内容.

幾何学と統一理論(日本語)

Geometry of Grand Unification(in English)

2、標準モデルの問題点

Higgsの議論の前のP.Woitさんの書籍の中の一部.

標準モデルの問題点


原文は"Not Even wrong"

3、標準モデルの説明図(2)

Wikipedia『Standard Model』の中の素粒子像の変遷について、挿絵を比較しています.

標準モデルの説明図(2)


2013年7月28日日曜日

Wikipediaの記事でHitchin先生に関連すること

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Hitchin先生の関連する記事で、Wikipedia(英語版)で2007年よりも前の記事をノートに記載しておりました(かなり紛失していますが).順次、追加するようにいたします.

英語版に存在していたいくつかの記事が突然なくなり、その後に新しい記事が掲載されました.以下の記事は、他の記事との整合性もあることから、なくなった部分についてはAppendix(英語版)として追記しました.さらに、(日本語)とあるのは、日本語化し登録をいたしました.

ヒッチン系(日本語)
Hitchin system(in English)


新規に作成されたと思われる記事は、下記で(日本語)とあるものは日本語化しております.

ヒッチン汎函数(日本語)
Hitchin functional(in English)


一般化された複素構造(日本語)
Generalized complex structure(in English)


2013年7月21日日曜日

Mahler測度、双曲幾何学と二重対数 III(追加)

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Lehmer予想と名前のつくものが、3つあるらしいので紹介する.もともとはBoyd先生の文章で知った話ですので、Boyd先生の感想の部分の付録とします.1930年代の予想ですので、すでに7-80年は解けていないということになります.

Mahler測度、双曲幾何学と二重対数 III(追加)

2013年7月15日月曜日

時間反転対称性について

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時間反転対称性についてまとめました.直感的な説明ができると思っていましたが、どうもないようです.おそらく実数の世界では説明ができなく、量子論の領域まで行かないと説明できないような気がします.動機はもちろんRiemannゼータ函数のゼロ点の性質に関係しているランダム行列GUEの性質が時間反転対称性を破っているということが動機です.

時間反転対称性

2013年7月14日日曜日

数理物理セミナ番外(5/26)

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数理物理セミナで、6月30日に予定している『場の量子論と散乱振幅』のセミナの準備として、5月26日に番外として勉強会を行いました.私が項目だけのレジュメを用意しての勉強会となりました.またYさんに別途に資料を作成していただきました.

準備した項目レジュメ: 場の量子論と散乱振幅(5/26勉強会)

別途用意した図: 説明図

第九回数理物理セミナ

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4月21日、第九回目数理物理セミナを行いました.話題は、カテゴリー論です.

1、カテゴリーについて          Yさん

2、価値・貨幣・価格(その2)      近藤さん

Yさんには、Derived Categoryの話をしていただきました. 1、2の資料は、整理中です.

2013年7月2日火曜日

量子論とゼータ函数についてのWikipediaの記事上の議論

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ゼータ函数と統計力学で主張したことですが、Planckの提唱した量子論が確立していく過程(前期量子論)の中で、Riemannゼータ函数の4での特殊値の有限性が使われています.このことは、量子論が生み出される原動力の一つにゼータ函数があるとも言えるように思われます.

事実、黒体輻射の実験で、それまでの理論ではうまく説明のつかなかったことが、ゼータ函数の値によって、実証値と理論値が一致したわけです.

英語版のwikipediaに2005年頃には、次の2つの記事に、このことが記載されていました.

(英語版にAppendixとして掲載したのですが、削除されましたので、Wiki「プランクの法則」の補足の英語訳に避難しています.)

(英語版のAppendixを日本語化してあります.「Stefan Boltzmann law」の補足の日本語訳 )

さらに、

(英語版の説明を日本語化してあります.ゼータ正規化を前提とするCasimir効果の導出

の項目には、解析接続したゼータ函数の-3での値が使われています.Casimirの提起は、1948年でしたが、1996年に始めて実験的にこの効果が確認されました.

※ 参考で日本語版のページのリンクを紹介します。





一方、英語版のWikipediaの誌上では、この話題は技術的であるので、除外しようという議論が進んでいます.確かに誌上では他の物理的議論が非常に活発に展開されていますので、ゼータ函数の特殊値との関係性についてはあまり議論されているわけではないのです.既に、削除された記事もあります.既に時間もたち、私の手元の資料も散逸していますが、できるだけのことをしたいと考えております.

英語版で、これらの記事から全く無くなってしまう場合には、新しい記事を登録するか、もしくは、ゼータ函数正規化の記事に欄を統一するかしたいと考えています.

2013年6月23日日曜日

標準モデルの説明図(2)

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23 June 2013付けで、標準モデルの説明図の図柄が変わっている.ポイントはHiggsボゾンに質量126GeV/C^2が入った点.

2年半前にUSLHCのF.Tanedoさんの物質を構成するfermionの3世代の説明するときに使った、標準モデルの説明が更新されている.標準モデルの説明図そのものではなく、先ほど(3月10日)説明が追加されていることが分かった.

標準モデルの説明図

2013年6月15日土曜日

日本語表示が不可となっている件についてIII

皆様,お世話になります.

5月16日頃より,私のブログの日本語表示が不可となっております.不可となっている原因は,Google Documentのpdf driverの呼び出し部分に問題が発生しているのではないかと思います.別なツールを使い、pdfをコンバートすることで回避するという方法で対応することにしました.ほぼ一巡しました.しかし、

<修復を試みたが修復できていない個所>

・第二段階のpdfツールで変換した場合に,日本語が変換できないという現象が発生しているケース

・Google Documentで閲覧すると日本語表示が不可となるケース(Google viewerでは問題が発生しない)

・フォントが完全におかしくなっているケース

この残りの部分に今後、個別に対応していくようにします.個別に対応した記事は、コメント欄に記載していくこととし、日本語表示が不可となる件については、一旦、終了することといたします.身に余る激励もいただいております.着実に行うようにいたしますので,今後ともよろしくお願いいたします.

※ 但し、Wikipediaに関しては、修正しようとしておりません.日本語版はおよそ半数弱は日本語版に登録しました.他は英語版での論争ですので、日本語化する意味が薄いので、勝手ながら日本語表示不可でも実質問題ないと考えております.特に何かありそうな場合は、『Hodge予想』のように記事にしますので、よろしくお願いいたします.

2013年6月8日土曜日

日本語表示不可となっている件についてII

皆様,お世話になります.

5月16日頃より,私のブログの日本語表示が不可となっております.不可となっている原因は,Google Documentのpdf driverの呼び出し部分に問題が発生しているのではないと思います.当初より,ネットには対処方法がいくつか公開されいますが,すべての事象に対応する対処法はないようです.TEXのpdf化を2段階行うことでかなりの90%くらいは修復可能であることが分かりました.過半数の修復を完了しました.誠に申し訳ありませんが,修復を試みて失敗したケースは,「工事中」か「修復中」とかと表示すればよいのですが,行っておりません.

<修復を試みたが修復できていない個所>

・第二段階のpdfツールで変換した場合に,日本語が変換できないという現象が発生しているケース

・Google Documentで閲覧すると日本語表示が不可となるケース(Google viewerでは問題が発生しない)

・フォントが完全におかしくなっているケース

<修復を試みていない個所>

・まだ,かなりの個所が修復を試みていません.

・試みることは時間をかけるしかなく,6月末までかかります.

<修復失敗についての対応策>

・修復を試みて失敗しているケースは他の方法がないか,TeXのソース修正を含めて検討する.

・少なくとも,ダウンロードすれば,閲覧可能な状態に戻す.

身に余る激励もいただいております.着実に行うようにいたしますので,今後ともよろしくお願いいたします.

2013年5月18日土曜日

日本語表示不可となっている件について

皆様,お世話になります.

5月16日頃より,私のブログの日本語表示が不可となっております.不可となっている原因は,Google viewerのpdf driverの呼び出し部分に障害が発生し,私のPC固有な問題と最初は考えておりました.その後,直そうとしたり,別のチェックをしてみると想定を超えて,他のPCや携帯端末でも発生していることが判明しました.TEXのpdf化を2段階行うことでかなりの確率で修復できることが分かり,その方式を取ることにしました.数が少し多いので,修正(再変換)に時間がかかります.

<発生箇所>

・問題はTEXで作成し,ある版のPDFLatexでpdf化した日本語を使っている部分でのみ発生している.(かなり大量にあります)

・他の版のTEXで作成したpdfの文章は、問題が発生していない.(数はごく少数.)

・ORACLE社のOpenOfficeで作成したpdfの文書は、問題が発生していない.(数は多数.)

<原因想定していく>

・他のPCやKindle端末でも発生する.(Google viewer使用)

・downloadしたファイルをadobe社のpdf readerで見ると問題はない.(Google viewer不使用)

・私のPCより他の方の似たようなやり方をしているサイトを見てもこの問題は発生しない.(Google viewer使用)

<打開の方向>

・おそらく,Google viewerのversionが上がり,(5月15日か16日に),旧いversionのTEXの出力するpdfファイルの日本語フォントを呼び出せていないのではないかと思われます.私のPCに固有というよりももう少しglobalな問題があるという見方をしております.

・TEX(DVI->pdf変換ツールの)のversion UPを行っても,打開につながるか否か判断できないため,ORACLE社のOpen Officeのpdf化に似た方法を使い,TEXの出力するpdfを別形式のpdfに変換する方法を取ることにしました.

・数が多いので,一覧にし時間をかけて,変換してGoogle Drive(Google Documents)へuploadするようにいたします.

・変換しなおす順序は,優先度の高いと思われるものから行うことにします.

身に余る激励もいただいております.着実に行うようにいたしますので,今後ともよろしくお願いいたします.

2013年5月5日日曜日

ゼータ函数と函数等式XII(楕円曲線のレベルとウェイト)

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楕円曲線のレベルについてとタイトルをつけて、谷山志村予想と楕円曲線のことについて思い描いたことを書きました.栗原先生の講演を聞いたことが一番の動機です.『ゼータ函数の特殊値について』と題して書いた、私の最初のブログも栗原先生の『数論II』岩波がベースとなっていました.話題は、

一つ目が、何故、数論に登場する保型形式(Ramanujanの保型形式、Dedekindのeta函数の)ウェイトが12なのか?これとVirasoro代数の中心電荷は関係ないのかという疑問です.

二つ目は、講演に登場した楕円曲線のゼータ函数のs=1での値を求めるときに、積分表示の中でも、志村谷山予想が定理となったことが本質的に使われるということを書いています.

楕円曲線のレベルとウェイト

2013年5月4日土曜日

Wikipediaの『Chern-Simons理論』の議論について

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Wikipediaの英語版の上での議論を少し紹介します.同時に英語版の更新とほぼ同時に日本語版への反映してます.歴史的経緯をめぐる議論です.

24 Sep. 2013:少し追記しました.

CS 理論の記事の議論

日本語版URL:
チャーン・サイモンズ理論

英語版URL:
Chern–Simons theory

2013年4月29日月曜日

臨界共形場

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2+1次元の重力理論では、BTZブラックホールとAdS/CFTが重要な役割を果たすようです.DistlerさんはGaberdielさんの議論やGaiottさんの議論を引いて、検討しています.

臨界共形場

原文はDistlerさんのブログで、URL:
EXTREMAL CFTS January 29, 2008

なお、現在までの『2+1次元重力』の話題はいづれも、本日本語化に密接に関連します.

(Wittenさんの)2+1次元重力

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3次元(2+1次元)重力理論はChern-Simons理論を通して位相場理論であると思っていたが、BTZブラックホールの登場とAdS/CFTの登場で、ゲージ場理論ではない要素があることが問題となっています.この面白い議論を日本語化します.DistlerさんはWittenさんの議論に対して、議論を整理しつつ疑問を呈する形の進行となっています.

Witten ON 2+1

原文はDistlerさんのブログで、URL:
Witten ON 2+1 October 18, 2007

なお、現在までの『2+1次元重力』の話題はいづれも、本日本語化に密接に関連します.

2013年4月28日日曜日

(Maloneyさんの)2+1次元重力

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負の宇宙定数の2+1次元重力(BTZブラックホール)で、面白い議論がありますので、日本語化します.モンスター群がブラックホールに関係するという予想があることと、BTZブラックホールと共形場理論との対応関係が全て整理されているわけではないということ、Lee-Yangの定理(現象)とR.H.が統計力学的に密接に関係することが興味深いと考えております.

Maloney ON 2+1

原文はDistlerさんのブログで、URL:
Maloney ON 2+1 October 18, 2007

なお、現在までの『2+1次元重力』の話題はいづれも、本日本語化に密接に関連します.

2013年3月30日土曜日

シンプレクティック多様体とは何か(その2)?

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シンプレクティック多様体を勉強する動機として、古典力学(解析力学)の設定のことがあるが、このことの説明のブログがありますので、日本語化しました.本内容は、昨年の7月26日に掲載したBenWebsterさんのブログと同じような趣旨ですので、「シンプレクティック多様体とは何か(その2)?」としました.

何故、シンプレクティック幾何学は古典力学の自然な設定なのか?

原文のURL:
Why symplectic geometry is the natural setting for classical mechanics ?

7月26日の:
シンプレクティック多様体とは何か?

2013年3月20日水曜日

Hodge予想で考えていること

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日本語版のwikipediaの記事に『ホッジ予想』他を登録しました.この一周間で以下を登録しました.

周期写像  period mapping

チャーン類  Chern class

なお、既に確立していることですが、何を考えているのかを列挙(羅列)したメモを公開します.

Hodge予想に関連して疑問に思ったこと

2013年3月10日日曜日

標準モデルの説明図

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2年半前にUSLHCのF.Tanedoさんの物質を構成するfermionの3世代の説明するときに使った、標準モデルの説明が更新されている.標準モデルの説明図そのものではなく、先ほど(3月10日)説明が追加されていることが分かった.

標準モデルの説明図

2013年2月24日日曜日

昨年末に気づいた2点

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既に50日くらい経ってしまいましたが、昨年末に気づいたこと2点を掲載します.統計力学や物性の話題です.wikipediaの英文の記事に関してです.

昨年末に気づいた2点

2013年2月17日日曜日

何故、Hodge予想を信じるのか?

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wikipediaの記事『ホッジ予想』の中に紹介されているBURT TOTARO氏のブログを日本語化しました.平易に書かれています.また1年弱前ですので、比較的新しいと思います.

何故、Hodge予想を信じるのか?

原文は:

Why believe the Hodge Conjecture?

2013年2月9日土曜日

日本語版wikipediaの「Hodge予想」の記事

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日本語版のwikipediaの記事に『ホッジ予想』を登録しました.以下はすべて、英語版を日本語化したものです.

ホッジ予想

これに先立ち、Hodge予想に動機を与えた『ケーラー多様体』を登録しました.英語版の改善しました.

ケーラー多様体

『ホッジ構造』を登録しました.

ホッジ理論

さらに、『ホッジ予想』を登録後に、『ホッジ構造』を登録しました.

ホッジ構造

経緯や、どこを修正したのかということを記載した文書を公開しています.

Hodge予想の日本語化にあたり

なお、『解析的torsionについて』とも関連する内容です.

解析的torsionについて

2013年1月26日土曜日

一般の代数体でおきる例

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第8回目数理物理セミナを行いました.代数体の数論のトークの補足で、普通の整数環の素因数分解の『常識』が通用しない部分があり、その簡単な例を列挙しました.例は、山本先生の『数論入門』岩波書店からいただいております.

一般の代数体でおきる例

2013年1月22日火曜日

解析的torsionについて

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2012年12月8日、放送大学の自主ゼミで『解析的torsionについて』とのタイトルでトークを行いました.このノートを公開します.(appendix)として、微分形式の話題を追加しました.

1、はじめに

2、数論の話題

3、楕円型偏微分方程式の熱核による解法

4、作用素のゼータ函数

5、解析的torsionについて

6、結論と展望

7、(外)微分形式

全体を通したノートを作成しました.

0、解析的torsionについて

5 Jan. 2014:追記 およそ 1年が経過したので、雑感を箇条書きにしました.

8、ノート:解析的 torsion について

2013年1月21日月曜日

第八回数理物理セミナ

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1月20日、新年会を兼ねて、第8回目数理物理セミナを行いました.話題は、

1、BRST対称性のある量子力学    片桐さん

2、代数体の数論             田中さん

1の資料は、第八回目数理物理セミナ に資料へのリンクを掲示しております.

2の資料は、整理中です.

2013年1月9日水曜日

2013年1月1日火曜日

n-Cafe:「Langlandsプログラムとは何か」日本語化連載の変更点

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n-Cafeの"What is the Langlands Programme?"を日本語化した連載記事の1 Jan. 2013の変更点についてまとめます.なお、この本文中から連載記事へのリンクを作成してあります.

日本語化での修正点『What is the Langlands Pro- gramme?』

原文のURLは、URLは

What is the Langlands Programme?