2013年10月28日月曜日

2+1次元重力と臨界CFT

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2+1次元重力の提起している問題が何か、再度、整理します.

0、1998年にStromingerさんが、ブラックホールのエントロピーとの関係で提案[1]されていることです.Brown-Henneaux[2]により1986年に提出されたAdS/CFTのさきがけとも言える理論があり(必ずしも(2+1)次元でなくとも成り立つ論理です)、負の宇宙定数をもつAdS空間とCFTが対応するということが言える.また同年にCardyは、Cardy公式(Cardy-Verlinde公式として一般化された)[3]と呼ばれる公式を発見し、Virasoro代数とAdS空間の対応を示しました。 1、Wittenさんの1988-1989年の『2+1次元位相重力はChern-Simons理論である』という議論がありました.これが位相的場の理論と結び目理論との結合を結びつけていて、さらには、BPS状態の数え上げということもこの議論の延長といえるのではないだとうか.1980年代の終わりに、[4][5]で確立されていく.

2、しかし、そのあとに2007年にWittenさんが、[6]でMoonshineとの関係を提起した.ここで重要なことは、ストリングを全く使わなくともAdS/CFTが登場することではないだろうか.このベースとしては、

    ☆ BTZブラックホールの発見(1992)
    ☆ AdS/CFT対応の発見(1997)

がある.これをめぐるブログを、

    Wittenさんの2+1次元重力理論

    Wittenさんの2+1次元重力理論(続)

    (Wittenさんの)2+1次元重力

に紹介しています.

3、Maloneyさんとの共著論文[7]をめぐって

この論文では、2のWitten論文を受けてのものであるが、共形場理論に対応する「相関函数が存在しない」ということをどのように解釈するかということを提起しているのだと思う.これをめぐるブログは、

    (Maloneyさんの)2+1次元重力

    臨界共形場

に紹介しています.

4、そのあとにMathew群M24に関連する話題

本記事の内容は事前予告なしに書き変わり可能性があります.

【参考文献】

[1]、A. Strominger. Black Hole Entropy from Near-Horizon Microstates arXiv:hep-th/9712251

[2]、J. D. Brown and M. Henneaux. Central Charges in the Canonical Realization of Asymptotic Symmetries: An Example from Three-Dimensional Gravity. Commun. Math. Phys., 104:207–226, 1986.

[3]、J. L. Cardy. Oprator content of two-dimensional conformal invariant theory Nucl. Phys. B 270 186, 1986

[4]、A. Achúcarro and P. Townsend, "A Chern-Simons Action for Three-Dimensional anti-De Sitter Supergravity Theories", Phys. Lett. B180 (1986) 89

[5]、Witten, Edward (19 Dec 1988). "(2+1)-Dimensional Gravity as an Exactly Soluble System". Nuclear Physics B 311 (1): 46–78.

[6]、E. Witten, “Three-Dimensional Gravity Revisited,” arXiv:0706.3359 [hep-th].

[7]、A. Maloney and E. Witten, “Quantum Gravity Partition Functions in Three Dimensions,” arXiv:0712.0155 [hep-th].

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