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Wittenさんの一般向けの講演:『結び目と量子論(Knots and Quantum Theory)』を契機に、Woitさんのブログを紹介しました。物理と数論について、Wittenさんは数論と物理に橋を架けるのだというように聞こえます。キーワードはもちろんLanglands。
そういえば、「数論と物理」(もちろん英文の専門雑誌、正式題名を忘れました)という雑誌が創刊されていて、その創刊、巻頭論文は、Witten-Kapustin。なるほど。
Woitさんの記事の中で議論されているSelberg予想、一般Ramanujan予想などについて、日本ではあまり話題になっていないSarnak先生の講義ノートなどが公開されていますので紹介します。
1、「数論的量子カオス」
2、「Selberg固有値予想」
3、「一般Ramanujan予想について」
4、「双曲曲面のスペクトルについて」
4は議論には出てきてはいませんが、とても興味深い内容のノートですので、私が仲間に入れました。『物理と数論』の方向を指し示しています。4の目次は、
1、 Introduction
2、 Existence
3、 High Energy Spectrum
4、 Low Energy Spectrum
2004年に、Sarnak先生はRiemann予想についての解説文をclaymath研究所から公開されています。
Problems of the Millennium: The Riemann Hypothesis (2004)
May/26/2011追記:
1993年に、Sarnak先生はMaass形式にも志村対応の類似が成立することを証明しました(SVETLANA KATOKさんと共著).
HEEGNER POINTS, CYCLES AND MAASS FORMS
Jan/5/2014追記:
1999年に、AMSより、Montgomeryの予想の拡張というべきことが総合的にレポートされてます.
ZEROES OF ZETA FUNCTIONS AND SYMMETRY
「数論と物理」の専門雑誌とは、
返信削除Communications in Number Theory and Physics
Volume 1 (2007) Issue 1 (March) Number 1
"Electric-Magnetic Duality And The Geometric Langlands Program" Anton Kapustin and Edward Witten p.1-236
です。あるかたより、教えていただきました。ありがとうございます。
「数論、解析学、数理物理の諸問題」のSarnakさんの問題。
返信削除1、(一般Riemann予想)任意のL(s,f)のゼロ点は実部が1/2に等しい。
2、qによらない定数c>0で
\[ L(s,\chi_q)\ge\frac{c}{\log{q}} \]
を満たすものを見つけよ。
3、(BSD予想)E(\mathbb{Q})のrankは、L(s,f)のs=1/2におけるゼロ点の位数に等しい。
4、L(s,f)を固定して考えると、高い位置にあるゼロ点の間の局所的間隔分布はGUEとなる。L-函数を導手の準に並べた族を考えたとき、低い位置にあるゼロ点の分布はその族に付随するランダム行列の固有値の分布法則に従う。
5、一般化されたRamanujan予想
6、Langlandsプログラムの函手性
7、双子素数は無限に存在するであろう。
8、大きな整数Nを素因数分解すると、時間計算量が多項式オーダーとなるアルゴリズムが存在するか。
9、\Delta(n)のn\rightarrow\inftyにおける漸近的挙動はどうなるか。特に以下は成り立つか。
\[ \lim_{n\rightarrow\infty}\frac{\log_2{\Delta}(n)}{n}=-1. \]
10、数えあげの方法(あるいは他の任意の方法)により既に存在が知られている詰め込みと、漸近的に同程度に効率的であるような、高次元空間の具体的詰め込みを構成すること
11、与えられた太鼓と同じ音がする太鼓の集合は有限である。より正確には、Laplace-Beltrami作用素のスペクトルが完全に等しいような(連結な)2次元Riemann多様体(境界があってもよく、同型を除いて考える)の任意の集合は、有限集合である。(ただし、境界がある場合はDirichlet境界条件の下で考えるとする)
12、L^\infty予想と量子エルゴード性
13、r\ge2を固定すると、C^r位相におけるX上の全てのRiemann計量からなる空間をR_r(X)とする。一般的な負曲率のg\in R_r(X)に対し、\Delta_gの固有値の局所的な間隔分布は、\lambdaを大きくした時の極限では、Gauss型直交集団GOEに属するランダム行列の固有値の間隔の法則に従う
14、X_nの0からの距離の期待値がE(|X_N|)は、
\[ \lim_{N\rightarrow\infty}\frac{\log{E(|X_N|)}}{\log{N}}=\alpha>1/2 \]
を満たすであろう。さらに\alpha=3/4であろう
以上、Sarnak先生の21世紀に向けての予想
The Original announcement article was written by E. Bombieri.
返信削除http://www.claymath.org/millennium/Riemann_Hypothesis/riemann.pdf
Both are very interesting.
Maass形式の志村対応を確立したのは、Sarnakさんだったのか.本文に追記しました.(May/26/2012)
返信削除15 Dec. 2013
返信削除Sarnak Problems of the Millennium: The Riemann Hypothesis (2004)
のリンク先が変更になっていることに気づき、リンク先変更
8 Jan. 2014
返信削除Katz, Nicholas M.; Sarnak, Peter (1999), “Zeroes of zeta functions and symmetry”
1、函数体への一般化ができること
2、スペクトル論と関連してくること
3、ある一群のゼロ点の間隔が、古典群の固有値として現れてくること
が書かれているのだが、良いサーベイがないかなあ.英語でも日本語でも良いのだが、、、
10 Jan. 2014
返信削除On Selberg's eigenvalue conjecture
というのも、あった.
10 Jan. 2014
削除\lambda_1(N)\le\frac{21}{100}
というSelberg予想をSelbergの証明し得た値を超える値を提示できた例ではないだろうか。