2013年7月2日火曜日

量子論とゼータ函数についてのWikipediaの記事上の議論

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ゼータ函数と統計力学で主張したことですが、Planckの提唱した量子論が確立していく過程(前期量子論)の中で、Riemannゼータ函数の4での特殊値の有限性が使われています.このことは、量子論が生み出される原動力の一つにゼータ函数があるとも言えるように思われます.

事実、黒体輻射の実験で、それまでの理論ではうまく説明のつかなかったことが、ゼータ函数の値によって、実証値と理論値が一致したわけです.

英語版のwikipediaに2005年頃には、次の2つの記事に、このことが記載されていました.

(英語版にAppendixとして掲載したのですが、削除されましたので、Wiki「プランクの法則」の補足の英語訳に避難しています.)

(英語版のAppendixを日本語化してあります.「Stefan Boltzmann law」の補足の日本語訳 )

さらに、

(英語版の説明を日本語化してあります.ゼータ正規化を前提とするCasimir効果の導出

の項目には、解析接続したゼータ函数の-3での値が使われています.Casimirの提起は、1948年でしたが、1996年に始めて実験的にこの効果が確認されました.

※ 参考で日本語版のページのリンクを紹介します。





一方、英語版のWikipediaの誌上では、この話題は技術的であるので、除外しようという議論が進んでいます.確かに誌上では他の物理的議論が非常に活発に展開されていますので、ゼータ函数の特殊値との関係性についてはあまり議論されているわけではないのです.既に、削除された記事もあります.既に時間もたち、私の手元の資料も散逸していますが、できるだけのことをしたいと考えております.

英語版で、これらの記事から全く無くなってしまう場合には、新しい記事を登録するか、もしくは、ゼータ函数正規化の記事に欄を統一するかしたいと考えています.

1 件のコメント:

  1. 25 Aug 2013 (ほぼ同一趣旨のコメントを「解析的torsionについてにも記載しています)

    23 Mar 2013 Wikipediaの英語版に、Karl-Hさんという方が、

    Eilzaldeさんの提案について

    追記された.この件は知っているだけに、すぐに日本語化した.ところが、英語版では"renormalization"の項目が参照になっていて、そこにはSchwingerから始まるゼータ函数正規化の話が書いてあり、Elizaldeさんの1990年代の書籍まで紹介してある.日本語版でリンクを『繰り込み』という項目にはったのであるが、そちらにはゼータ函数正規化の話は全く記載されていない。

    何か、策を立てないとこの記述がおかしくなってしまう。

    一旦、日本語版では、ゼータ函数正規化の中に英語版の『renormalization』の内容を取り込むという方針で望むことにしました.理由は、『繰り込み』の記事を修正するのは、大分と荷が重い気がしたからです.

    この部分については、議論の対象となっているようです.

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